アニメ界の「寅」が下請けビジネス変えた プロダクション・アイジー社長 石川 光久さん(45歳)
寅さんは放浪先がビジネスの拠点なので石川社長の放浪とはちがうのだが、人情に深いという点は共通点といえよう。
そんな表皮的な指摘はさておき、石川氏の
アニメビジネスを変えた、と言われる。挑んだのは下請け体質からの脱却。
という狙いは今のところ成功している。氏の Production I.G. はアニメ製作会社のトップブランドとなっているのだ。
アニメのブランドというと、ジブリ、ガイナックス、Production I.G. という順にわたしの頭の中ではリストが組まれている。それ以外の会社はアニメーションの制作主体ではなく、製作工房であり、テレビ局と玩具メーカーと広告代理店がリーダーシップをとって、実製作がそれらアニメの会社、というイメージだ。
(以下断言しているところは私の認知上でという話なのでそれはちがう!という場合はコメントください)
以前はアニメーションの会社が制作主体となることはなく、コピーライトがアニメの会社に留保されるということはなかったようだ。が、石川氏は、それを自分たちのところにもぎ取ることに成功したのだ。
自分たちのもの、とすることが、より高品質な付加価値の高い作品を作ってゆこう、という意欲にも繋がるのであろう。そのように自分たちの仕事の付加価値を高めていこうと努力する点がすばらしいと私は感じる。
日本の労働現場では、目の前の与えられた仕事に精進することが美徳と考えられ、いかにその仕事が重要であるか、または無意味であるか、というような疑いを仕事に対して向けることは「余計なこと考えてるんじゃない」と攻撃される。ある意味考えることを禁止されているような状況だ。
現在の比較的ゆとりがある日本社会の状況では、もう目の前の仕事に精進するだけではなく、その意味を考えたり、その意義を高めることを、行わなければいけないのではないか?
西洋絵画の歴史を考えてみても、初めは教会の壁を飾る故事を語るものとして発達した。絵師は職人であって、そこに現在のアーティスティックな雰囲気は一切なかった。絵を描くということは自己表現の手段ではなく、神の御業に近づく手段でしかなかったのだ。
それになぞらえて考えれば、現在のアニメ製作や、そのほかの労働の中から、未来において「芸術」になりうるものが隠れているかもしれない。
風呂敷が広くなってきたのでこの辺りで止めにしよう。
最後に、
Production I.G. は、付加価値や評価が高い仕事を行うが、同時に小さな仕事もきちっとこなす工房としての立場も忘れない。これはなかなか面白い。と、魁!!クロマティ高校を観ながらおもいましたよ。
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